痛み,不妊,音楽家の鍼灸治療
100年の歴史 鍼灸専門
広済鍼灸院 
東京都港区元麻布2-1-21
(中国大使館隣)
ご予約: 03-3445-0887
痛み,不妊,音楽家の鍼灸治療【100年の歴史 鍼灸専門】  東京都港区元麻布,広尾,六本木 
                                                    ご予約:03-3445-0887
 
診療時間:9:00-13:00, 15:00-18:00, 休診日:木曜日 
 

出産前後の恥骨痛、骨盤痛への鍼灸治療

 鍼灸の鎮痛効果は出産後の痛みにはとても有効な治療法です.母胎や授乳への影響から「お薬を服用することはなるべく避けたい」と話すお母さんが多いですが, 鍼灸はそのような方のニーズの応えることができる副作用等の心配が無い安全な治療法です.
 出産のために体力が消耗した状態を,東洋医学では「腎虚」という言葉で表すことがあります。「腎」とは現代で言う腎臓や子宮などを生殖に関する器官を意味しており、腎の機能が低下すると筋や体力の消耗といった症状が出るといわれています。腎虚の機能を高める治療を「補腎」といいます。「補腎」することで減退した体力の回復と痛みの軽減ができるといったメリットがあり、鍼灸は多くの産前産後の方に推奨できる治療法です。

出産前後の骨盤帯痛恥骨痛、仙腸関節の痛み、尾てい骨の痛み)について

 母体は出産に備えて分娩を行いやすくするため, ホルモンの作用により, 靱帯や筋肉が弛緩しやすくなります。胎児の成長に従い、骨盤に限らず、全身の関節に変化が起こります。そのような理由から,筋や靱帯が弛緩し、 骨の癒合部や筋、靱帯に負担がかかりやすくなります。
 出産前後は, 特に腰部の前後の湾曲が強くなることから脊椎に負担がかかり、恥骨痛や尾骨の痛みを生ずる場合があります。出産前後に鎮痛剤の服用を避けたいとお考えの方もいらっしゃいますが、鍼灸では恥骨や骨盤の痛みを軽減し出産前の体の負担を可能な限り減らすことができます。

出産前の痛み(股関節、お尻の痛み、坐骨神経痛、腰痛、背中痛、肩こり)

 胎児の成長に伴いお腹はせり出し,骨盤の開きに加えお腹とのバランスをとるために, 身体の重心の位置が後ろに移ることで、股関節が外側に開くようになり、腰部の前後の湾曲が強くなります。こういった姿勢は股関節周囲の筋が骨盤と股関節に大きな負荷となるため、股関節やお尻の痛みが発生します。場合によっては、坐骨神経痛が出ることもあります。また、全身の筋のバランス不均衡により頭痛や肩こりを生じることもあります.
ホルモン(リラキシン)と骨盤の緩み
 大きくなる胎児に合わせて体中の関節, 骨盤の開きを柔軟にするため, リラキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは子宮弛緩因子とも呼ばれるもので、卵巣、子宮、胎盤などから分泌され、妊娠の維持および分娩の補助として作用するものと考えられています。

出産後の痛み(腱鞘炎、骨盤痛、恥骨痛

 次第に大きくなっていく赤ちゃんの成長を見守り育児を行うことは幸せなことですが, 出産後も約1年間はリラキシンの影響が続くため, 骨盤や関節, 筋や靱帯が緩んだ状態で育児を行うことになります. そのため, ぎっくり腰をはじめ股関節や背中の痛み, 慢性の肩こりや頭痛に悩まされることがあります. また, 抱っこなどで出産前には使用頻度の高くなかった筋を使うことから腱鞘炎にかかる割合が高いのも特徴です.


妊婦の骨盤帯痛への鍼治療の効果に関する報告(スウェーデン, Goteborg大学産婦人科)

 近年では鍼の骨盤帯痛に対する科学的効果の解明も進んでおります. 「スウェーデンGoteborg大学産婦人科のHelen Elden氏らは、妊婦の骨盤帯痛治療に鍼を追加すると、痛みをより軽減できることを明らかにした。」との研究報告が発表されましたので詳細はリンクをご参照下さい。
妊婦の骨盤帯痛への鍼治療の効果に関する報告


誘発性膣前庭炎について

慢性陰部痛 (Vulvodynia)
 誘発性膣前庭炎とは慢性陰部痛 (Vulvodynia) の主たる原因になっている病態です。視診で明らかな病変がなく、3ヶ月以上に渡って続く慢性的な外陰部の痛みや熱感をともなうことがその主だった症状です。性交時の痛みに悩む女性は潜在的に結構いるのですが、実際には医療機関を受診されていない方も多く、受診したとしてもあまり有効な治療方法がないのが現状です。
 当院での鍼灸治療では、外陰部前庭周辺の知覚神経系の過剰な緊張を抑制していくこと、痛みにより二次的に骨盤底筋の過緊張がみられることから、骨盤底筋の緊張も緩和させていきます。総じて全ての慢性痛に対して言える事ですが、神経系の可塑性のための変質がおきている可能性を考慮しての治療も行っております。鍼治療は慢性痛に対し効果的な治療法ですが、慢性痛は局所的な原因が除去されたにもかかわらず脳神経系が痛みを記憶してしまうことがあるため、早めの対処が必要です。


慢性陰部痛に対する鍼灸治療の効果についての研究報告

Acupuncture for the treatment of vulvodynia: a randomized wait-list controlled pilot study. Schlaeger JM, Department of Biobehavioral Health Science. J Sex Med. 2015 Apr;12(4):1019-27
36名の外陰部痛を有する女性に対して、18名に鍼治療を週2回、5週間、計10回の治療を実施しました。痛みや性交時の評価をFemale Sexual Function Index (FSFI)を用いて比較検討したところ、鍼治療群18名において18名の無処置群(コントロール群)に比べて、鎮痛静効果が有意に認められたことを報告しています。

 誘発性膣前庭炎に代表される慢性の陰部痛は西洋医学的に効果的な治療がないのが現状です。
鍼灸治療の効果は慢性的な陰部の痛みを緩和することができる、ひとつの効果的なアプローチであると思います。性交時の痛みでお悩身の方は一度御相談下さい。

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