頸椎症とは?
首の痛みやしびれの増加:その背景と対策
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用が増える現代、首の痛みや腕のしびれに悩む方が増えています。首のトラブルは腰痛や膝痛に次いで多い症状ですが、鍼治療はこれらの改善に非常に効果的です。
頚椎症の原因と発症メカニズム

具体的な原因として以下が挙げられます:
• 頸椎の椎体骨に骨棘(とげ状の突起)が形成される
• 椎間板(骨間のクッション組織)の後方突出
• 靭帯の石灰化や骨化
これらの変化により、神経根や脊髄が圧迫され、首や肩、腕に痛みやしびれを引き起こします。
症状の特徴:進行の流れ
頚椎症の症状は緩やかに進行するのが特徴です。初期症状として、首や肩の違和感が現れ、次第に以下の症状症状が出ることがあります:
• 肩や腕の痛み
• 手指の感覚異常(冷感やこわばり)
• 慢性的な肩こり
また、椎骨の変形が動脈を圧迫すると、頚性めまいや頭痛を引き起こす場合もあります。詳細はこちらをご参照ください。
鍼治療の効果:当院のアプローチ
当院では、筋肉の緊張をほぐし血流を改善することで、頚椎症による痛みやしびれを軽減します。鍼治療の頚椎症に対する効果は多くの研究で認められており、1か月程度で症状が改善した患者様もいらっしゃいます。長引く首の痛みや腕のしびれにお悩みの方は、ぜひお早めにご相談ください。
頚椎症の具体的な原因
筋肉の役割はもちろん手足を動かす運動的な機能を担っていますが、同時に骨を衝撃や負荷から守るクッションのような機能も備えています。(例えば、格闘技選手などの筋肉は、大きな力を生み出すだけではなく、衝撃から体を守る役割も果たしています)し頸部筋の過緊張の持続は、筋の柔軟性が失われることで頸椎に悪影響を与えることがあります。このような状態が慢性的に継続すること、頸椎に何らかの形質的な変性を引き起こすことがあります。
・頸椎の椎体骨の骨棘(こっきょく:とげ状の突起)形成
・椎間板(椎体と椎体の間にあるクッションの役割をしている組織)の後方突出
・靭帯の石灰化、骨化等
これらの原因により、脊髄から分枝する肩や腕に行く神経(神経根)や脊髄(せきずい)本体が圧迫・刺激を受けることで頚椎症が発症すると考えられています。
頚椎症の主な症状
上肢の症状
頸椎症の上肢の症状としては、
・腕の痛み、脱力感、疲労感
・手指の感覚異常(しびれ、感覚低下、冷感、こわばり、など)
などが挙げられます。
頸部症状の主な特徴は、首や肩の筋肉の緊張と圧痛です。頸部の前屈や後屈時には、後頸部から肩、上肢にかけて放散する痛み(放散痛)が現れることがあります。 なかなか改善しない慢性的な肩こりは、頸椎症に起因している場合もあります。
感覚異常
感覚異常は、障害を受けた頸椎の部位に対応して現れます。
例えば、第5頸椎(C5)の椎間板による神経根の圧迫では母指(親指)、第6頸椎(C6)では示指と母指、第7頸椎(C7)では中指に感覚異常が現れることが多く、頸椎の障害部位によって特徴的な分布を示します。 また、椎骨の変形などにより椎骨動脈が圧迫されると、首を曲げたり回したりした際などに血行障害が生じ、頭痛やめまい(頸性めまい)を引き起こすことがあります。
当院での治療方法 |
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神経根圧迫症状を引き起こしている頸椎付近の筋肉の緊張や血流循環を改善することで、多くの頸椎症に関連する症状を改善することが可能です。頸椎症に対する鍼治療の効果は国内外の多くの研究でもその有効性が認められております。
当院では、圧迫部位を正確に同定し、適切な治療を行うことで、最良の効果を発揮する治療を行っております。指のしびれや痛みに長期間悩まされていた方でも約1ヶ月程度で改善した例も多々ありますので、牽引やその他物理療法等を長期間行っても改善効果があまり見られないといった方も是非お早めにご相談ください。
50代・女性 | 数年前より仕事がハードであったためか、首と肩の凝りや痛みが酷く休息をとってもなかなか改善しない状況が継続。約1年前より右上腕部に痛みと右腕指先に痺れが症状が出現する。X線所見により頚椎間の狭窄が見られ、右腕症状の原因として診断された。以降は牽引などを続ける。その後当院を受診し、週1回のペースで鍼治療を開始。鍼治療後2回目より上腕部の痛みが軽減。VASによる10段階評価(10が痛みレベル最大、0が無痛)では疼痛レベルが10から6に減少。以降鍼治療毎疼痛レベルが下がり治療4回目にて2から3に減少した。1月後は仕事中でも殆ど痛みや痺れを感じることなく日常生活を送れるようになりました。 |
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30代・女性 | 6ヶ月位前から左親指と人指し指が痺れ始めたことで、整形外科を受診し頚椎症との診断を受け、病院でのリハビリを継続していましたが、症状の改善が見られなかったため来院されました。週一回のペースで鍼治療を開始。鍼治療3回目で、 VASによる10段階評価(10が痺れレベル最大、0が無症状)では痺れレベルが10から1に減少。4回目の来院時に痺れは消失しており、日常生活でも全く気にならなくなりました。 |
40代・男性 | 長年にわたる頸部に負荷のかかる姿勢での仕事により、右上肢と肩甲骨内側に慢性的な痛みと痺れを主訴として来院されました。整形外科では第5頸椎と第6頸椎の変性を指摘され、以後運動療法と保険での鍼灸治療を約2年間受療されていました。当院での所見では第5、第6頸椎の付近と不良姿勢の影響による胸鎖乳突筋の慢性的な緊張が見られたため、当該部位に対する施術を開始しました。治療開始1週後では指の痺れ感が軽減し、頸部と肩甲骨内側の痛みにも改善傾向が見られました(VAS10→5)が、週末になると疲労による頸部の緊張が戻る傾向がありました。以後も週1回のペースで治療を継続したところ、3回目(治療開始第3週目)より指の痺れは消失して頸部に見られた以前のような疲労感もあまり感じなくなり、現在はお仕事中や週末の疲労ももあまり気にならなくなりました。 |
その他、多くの症例がございますので頚椎症関連の症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください